キスまでの階段 α版

ゲーム概要

恋人同士がキスをするまでには、いくつかのステップがあります。
どのようなステップを踏むかは恋人次第。
素敵なキスを重ねていきましょう。

ゲーム情報

プレイ人数:2~5人
プレイ時間:10分
対象年齢:12歳以上

ルール

内容物

・カード:36枚(1-9:各4枚)
・説明書:1枚
・チップ:白10枚、黒20枚
 (チップはご自分でご用意ください。チップの代わりに紙とペンでもOKです)

概要

このゲームは手札を使い切る(アガる)ことを目指すゲームです。

アガることができれば白いチップを獲得します。
手札を受け取ってから、いずれかのプレイヤーがアガるまでを1シーズンと呼びます。

シーズン終了時に手札が多いと黒いチップを受け取ります。
誰かが黒いチップを3枚受け取ったときに、白いチップが多い人の勝利です。

準備

(1) すべてのカードを裏向きにして混ぜ、裏向きのまま1つの山札を作ります。

(2) 各プレイヤーは山札から5枚ずつカードを引き、手札にして、自分だけがカードの内容を確認します。

(3) スタートプレイヤーを決めます。スタートプレイヤーは最近階段をのぼった人です。もしくはじゃんけん等で決めてください。

※(3)は最初のみ

流れ

(1) スタートプレイヤーは好きなカードを1枚手札から表向きにして場に出します。

(2) 左隣のプレイヤーは場に出されているカードより、1だけ大きいカード1枚を表向きにして場に出します。

出せない場合もしくは出したくない場合は、山札からカードを1枚引いて手札に加え、パスします。引いたカードはすぐには出せません。

山札がない場合、山札からカードを引きません。この場合はパスをするのみです。

パスした後、他のプレイヤーがカードを出した場合、パスしたプレイヤーもカードを出すことができます(ソフトパス)。

(3) カードを出したプレイヤー以外の全員が連続でパスをしたら、場にあるカードを
すべて流します(ゲームから除外します)。

最後にカードを出したプレイヤーから(1)を行います。

(4) 出したカードが9だった場合、場にあるカードをすべて流します(ゲームから除外します)。

9のカードを出したプレイヤーから(1)を行います。

(5) 誰か一人のプレイヤーが手札を使い切ったらアガりです。
アガったプレイヤーは白いチップを1枚受け取ります。

その時、一番多くの手札を持っていたプレイヤーは黒いチップを1枚受け取ります。

最多の枚数の手札を持っているプレイヤーが複数いる場合は、最多の枚数の手札を持っている全員が黒いチップを1枚受け取ります。

今のシーズンでアガったプレイヤーを次のシーズンのスタートプレイヤーにして、次のシーズンを「準備」から始めます。

終了条件

いずれかのプレイヤーが黒いチップを3枚受け取ったら、ゲーム終了です。

黒いチップを3枚受け取ったプレイヤーはゲームから脱落します。

脱落していないプレイヤーの中で、もっとも多くの白いチップを持っているプレイヤーが勝ちです。

白いチップの枚数が同じ場合はそのプレイヤーの中で黒いチップが少ないプレイヤーの勝ちです。

それでも勝負がつかないときは勝利を分かちあいましょう。

クレジット

ゲームデザイン:佐藤敏樹
イラスト:ツクダヒナミ
スペシャルサンクス:高橋幸子先生、ぽてさん
発表:α版 2023年5月13日

参考ゲーム

ページワン
ニューマーケット(トランプゲーム)
ラマ

デザイナーズノート

とっかかり

今年長女が中学受験をしたのですが、その入試の待ち時間、その学校の図書室で何気なく手に取った雑誌に「交際の12段階」が紹介されていました。

これは産婦人科医の高橋幸子先生が提案されているもので、交際には段階があるというものです。

1段階目の「目と目が合う」から始まり、「言葉を交わす」「並んで歩く」という具合にだんだんと親密度が増していきます。

12段階目は「性器の挿入を伴う性行為」となっているのですが、昇順に並んでいることに「ロストシティ」のようなゲーム性を感じました。

このリアルな段階が楽しく、みんなで遊んだら面白そうと思い、ゲームとして開発することを決めました。

テーマ的に段階を大きく飛ばさない(数字を飛ばさない)方がいいだろうと考え、いろいろなルールを試していきました。

イラストについて

ある日、歩きながらこのゲームに合うイラストを考えていました。

そして、思いついたのがツクダヒナミさんです。彼女のイラストの雰囲気と恋愛テーマが非常にマッチすると思いました。

ツクダヒナミさんの絵を思い付いたときは「これしかない!」と叫びたい気分でした。
実際、Twitterに何やら興奮した口調でつぶやいていました。

出すべきか出さざるべきか

しかし、このテーマをゲームとして売る機会はあるのか、非常に悩ましい問題でした。
何せ12段階目は「性器の挿入を伴う性行為」ですから。

そこで「交際の12段階」を提案されている髙橋先生に直接連絡を取りました。
12段階目を「身体を重ねる」とオブラートに包んでもいいですかと。

その回答は「ダメ」でした。ここは濁してはしてはいけないという先生の信念でした。

同時に14歳の息子とテストプレイをした時も、「パパ、このゲームは出せないよ」という反応で、八方塞りになりました。

でも、息子がアドバイスをくれました。「9段階目のキスまではいいけど、10~12はダメだと思うよ」

それを聞いて「ゲームのゴールを9段階目までにすればいいんだ。これならゲームとして出せる!」と思いつきました。

ルールの確定

ただ、しっくりくるルールが思いつきません。ある日、草場さんがNHKに出ていると聞き、テレビをつけました。テレビでは楽しそうにページワンを遊んでました。そのときです、トランプゲームくらいのシンプルさでいいのかもと閃きました。

それから急いでトランプ大全をひっくり返し、相性のよさそうなゲームを探しました。そして、「ニューマーケット」をベースに『キスまでの階段』のルールを作り上げました。

ゲムマチャレンジ?

ルールを作る上でコンポーネントの調整をしていると、1~9のカード4枚ずつがバランスが良さそうと気づきました。そしてまた閃きました。「これならレギュレーションの変わったゲムマチャレンジに参加できるかも」

カード36枚というゲムマチャレンジは今年のみ。ならば是非作ってみようと思い立ち、印刷所の締め切りを確認したり、イラストのツクダヒナミさんと入稿の調整をしたり、りかちさんにゲムマチャレンジガチャの申し込みをしたりしました。

しかし、1週間後にゲムマチャレンジのレギュレーションが変更されました。36枚ではなく32枚までという変更でした。

キスまでの階段を減らすわけにはいかないので、32枚に削ることは困難です。

ゲムマチャレンジはあきらめましたが、ゲムマ春にお試し版として販売することに決めました。

入稿完了

なんとか原稿が間に合いました。

「入稿予定日の26時までには送ります!」と言ってたツクダさんからは翌朝6時を過ぎても連絡がなく、お昼過ぎにDMしたところ「メールした気でいました!」というハプニングもちょっとありましたが、なんとか入稿しました。

印刷があがったはの5月7日のゴールデンウィーク最終日。家で丁合をして、なんとか試作販売分の準備ができました。

今後の予定

10部は自分のブースで販売し、残りはりかちさんのゲムマチャレンジガチャに委託しました。

来年には正式版として販売する予定です。「あそんだよー」など、気軽にツイートいただけると幸いです。

ガニメデ戦記Zero2

ゲーム概要

209X年、ヴェール軍からの委託開発を請け負ったニガレオスは、攻撃に特化したメックと防御に特化したメックの2種類のメックの開発を行っていた。機体は研究拠点と生産拠点の両拠点で造られた。
このメックが戦線に投入されることで、ガニメデでの戦闘は早く決着がつくはずだった。メックの技術者たちはそう信じて開発を続けていた。しかし、ニガレオスの経営幹部は違う考えを持っていた。

ガニメデ戦記Zero2は「ガニメデ戦記Zero」の独立型拡張セットです。
このセットだけで遊ぶことも、「ガニメデ戦記Zero」と混ぜて最大4人で遊ぶこともできます。

ゲーム情報

  • プレイ人数:2人
  • プレイ時間:20分
  • 対象年齢:10歳以上

カード説明

このゲームは透明カードを複数枚重ねて遊びます。
重ねたカードは1つのスリーブに入れ、1枚のカードのように扱います。

紹介動画

ルール(PDFファイル)

ガニメデ戦記Zero2 日本語ルール
サイコロが足りないときは

本ゲームの内容物としてサイコロは5個しか入っていませんが、本作では攻撃力が5を超えるメックを構築することができます。このようなメックを構築したとき、可能であれば他のゲーム等に入っているサイコロを借りて使ってください(「ガニメデ戦記Zero」があればそのサイコロを使うとよいでしょう)。
サイコロが足りず、攻撃力が5を超えるメックが攻撃するときは、(3)攻撃、ダメージの判定 でサイコロを2回に分けて振ってください(1回目は5個振り、2回目は不足分に等しい個数を振ります)。1回振るごとにサイコロの出目とメックの命中精度に応じて防御側のメックにダメージカウンターを置いてください。

クレジット

  • ゲームデザイン:佐藤敏樹
  • アートワーク:高見誠
  • ルール校正、校閲:西田誠
  • スペシャルサンクス:佐藤英瑠、Gregoryさん、リゴレの店長
  • 発表:2022年10月29日

他サイトの情報

ゲームマーケット:https://gamemarket.jp/game/179852
ボドゲーマ:https://bodoge.hoobby.net/games/war-chronicles-gan…

参考ゲーム

デザイナーズノート

今回のガニメデ戦記Zero2は前作からのルール追加が少なかったため、ルールに関するデザイナーズノートは少なめです。
ゲームと小説の製作記録という形でまとめました。

2022年4月

自分の趣味全開の『ガニメデ戦記Zero』がどれくらい受け入れられるかわからなかったのですが、ゲムマ春では想像以上の反響をいただきました。増版を考えたのですが、ただ増版するのは面白くないので、メックを増やして、混ぜて遊んだら4人まで遊べる拡張を作ろうと思い立ちました。
さっそくアートワークの高見さんに連絡を取り、登場させるメックなど骨子を相談し、ゲムマ2022秋にZero2を発売することに決めました。
これがゲムマ終了1日目に決めたことです。

その後、台湾の印刷会社にも見積もりを出し、8月15日までに入稿し、9月末までに日本着となるように計画を立てました。
次のゲムマ2022秋が10月29日ですので、その1か月前に到着するような計画です。台湾から送ってもらうので、輸送トラブルなどを考慮して日程を逆算して決めました。

2022年5月

ゲムマ2022春で話題になったゲームに大塚健吾さんの『サラウアバク』がありました。僕が着目したのは「小説が同梱されている」というところでした。自分もやりたいと思い立ち、大学時代からの友人である川人忠明氏に短編小説を書いてもらうことにしました。
ガニメデ戦記の世界をもっと広げたいという思いと、僕自身が川人氏の小説を読みたいという思いが重なり、川人氏に依頼しました。
川人氏には以下の条件で執筆を依頼しました。

  • 3編からなる短編小説
  • 1編は30ページ程度
  • ネクンドゥとヴェールの両陣営の視点から描いてほしい
  • メックを登場させてほしが、メック中心でなくてもよい
  • 内容はおまかせ
  • 締め切りは8月15日

2022年6月

高見さんとZero2に登場するメックのラフなどのやり取りを開始しました。
「ガニメデ戦記」に出てきた防御に特化したメックと、攻撃に特化したメックの2つをZero2に登場させることにしました。
ただ「ガニメデ戦記Zero」の装備も持たせられるようにしなければならないため、かなりデフォルメが必要となりました。細かい調整をしていただきながら6月中にはメックのデザインはほぼ出来上がりました。

小説の作業を高見さん、川人氏、佐藤の間で共有するため、専用のSlackを立ち上げ、成果物やコメントはSlackで共有するようにしていきました。
そしてこのころ、小説をゲームに同梱する計画をやめました。その最大の理由は「小説をゲームに同梱してユーザは喜ぶだろうか」ということです。ゲームにしか興味がないユーザだった場合、興味のない小説が入っているくらいなら値段を安くしてくれと思うだろうなと考えました。だったら、小説を買いたい人が買えばいい。同梱する必要はないという結論に達し、同梱をやめました。もとは小説も台湾で印刷してゲームと同梱してもらうことを考えていたのですが、ゲームと小説を別々に進められるということで、締め切りもゲームとは分けて考えることにしました。小説の印刷は、同人誌の老舗「ねこのしっぽ」さんにお願いすることにしました。こうして小説の締め切りは9月中旬まで延ばすことができました。

2022年7月

フランスのGregoryさんという方からBGG経由で「ガニメデ戦記Zeroすげーじゃん」ってメッセージをもらいました。
とても嬉しくてメールのやり取りを重ねていたら「もっとバリエーションがあってもいいんじゃない?例えば振り直し能力とか」というアドバイスをもらいました。そこでGregoryさんのアドバイスを受け、「リロール」という能力を増やすことにしました。
それまでは、ZeroとZero2ではほとんどルールを変えるつもりはなく、多人数プレイの説明を少し追加するだけの予定だったのですが、「リロール」能力によりアイコンも増えることになりました。ということは説明書も加筆する必要があります。では加筆する内容を挙げてみようと、多人数プレイのルールなども書いてみたら、結構な文量に。。。
これではマズいということで、急遽ぼーずさんに校正・校閲を依頼することにしました。校閲をお願いしたら「チーム戦もあった方がいいですよね」「チーム戦の時はパートナーに『絆の継承』ができたら面白いですよね」と次々に新しいアイディアが生まれてきました。
これを全部まとめて高見さんにDTPをお願いしたら「こんな文量増えたら、紙面に収まりませんよ」と言われました。そりゃ当然ですよね。。。
でもさすが高見さん、うまくA3の紙にまとめてくれました。神対応ありがとうございました!

2022年8月

川人氏から小説の原稿があがってきました。あがってきた原稿を最初に読めるのは発注者の醍醐味です。
原稿の校正をしつつ、高見さんに表紙と挿絵の発注を行いました。
当初計画ではゲームと小説の表紙は同じものを使う予定だったのですが「小説専用の表紙にしませんか」と高見さんの提案を受け、小説の内容に合わせた表紙にしてもらうことにしました。
表紙はガンダムの小説をオマージュして、角川スニーカー文庫っぽいデザインにしました。

そんなこんなで過ごしているうちに、うちの家族でコロナが蔓延しました。
私もコロナにかかり、会社を10日間休みました。幸い軽い症状だったので、1週間以上はゲーム制作にあてることができました。
コロナがなかったら小説の校正が間に合わなかったかもしれません。ちょっとコロナに感謝です。

2022年9月

9月4日に原稿は上がりましたが、挿絵や巻末の広告、あとがきの内容など決めなければいけないことが山ほど残っていました。
文庫本の編集は未知の体験だったので、作業をしてくださった高見さんに明確な指示が出せなかったり、誰がやるかが決まっていなかったり、お願いしたことをすぐに撤回するなど、かなり混乱した作業になってしまいました。
やったことのないことはもっと余裕をもって、コミュニケーションを密にして作業しないといけなかったですね。反省です。
とにもかくにも9月20日に小説の入稿が終わり、これですべての入稿作業が終わりました。
そんなこんなでゲームの印刷も終わり、輸送も問題なく終わりました。

昨今の宣伝には動画が欠かせません。今回はZeroの続編だからプロモーション動画は不要だろうと考えていました。
ただ、ボドゲかぞくさんでプロモーションビデオ専用チャンネルを開設されますし、せっかくカッコいいメックを描いてもらったのだから、カッコいい動画も見たい。という気持ちがムクムクと芽生え、今回もひみつりさんに動画作成を依頼しました。短納期にも関わらず、「動画の最後に小説のプロモーションも入れてほしい」などいろいろとお願いをして、すべて思いどおりの動画を作ってもらいました。
そしてもう一つ、ガニメデ戦記、ガニメデ戦記Zeroとガニメデ戦記のプレイ動画を取ってくださっているマーマンさんにも動画作成を依頼しました。せっかくZero2なので多人数プレイで動画を撮ってほしいと、これまた無理なお願いをして、今回も楽しい動画を作ってもらいました。

2022年10月

今回のゲムマは事前試遊会が多かったように思います。
試遊会に参加すると作品を知ってもらえることはもちろん、制作者同士のコミュニケーションも取れるので、積極的に参加していきたいです。

10月の中旬に「ゲムマに行けることになりました!」と高見さんから連絡をもらいました。
当初は私のワンオペで販売する予定だったのですが、高見さんも来られるということで念願だったスタッフTシャツを作ることにしました。普段使いもできるよう、高見さんにかっこいいデザインで作ってもらいました。

ゲムマ当日は多くの方にご購入いただきました。「前作面白かったです」という声をかけていただくことも多く、そのたびに小さくガッツポーズをしていました。また、透明カードを実際に見せながら説明することで、お客様から「おー、カッコいい!」と言ってもらえるのが嬉しかったです。
今回ゲムマで買えなかった方はボドゲーマさんやイエサブさんなどで委託販売していますので、ぜひご検討ください。

今回もいろいろな方に支えられてゲームと小説を作ることができました。
今後もゲームを作り続けていきますので、よろしくお願いします。

まめとり

ゲーム概要

袋の中に入っている豆を、何個とれるか宣言し、その宣言どおりの数をつかむことができれば
点数が入ります。3ラウンド遊んで、もっとも点数が高いプレイヤーが勝ちです。

ゲーム情報

  • プレイ人数:2~5人
  • プレイ時間:10分
  • 対象年齢:6歳以上

紹介マンガ

紹介動画

ルール(PDFファイル)

まめとり 日本語ルール

クレジット

  • ゲームデザイン:佐藤敏樹
  • アートワーク:井上磨
  • 発表:2022年4月23日

他サイトの情報

ゲームマーケット:https://gamemarket.jp/game/179340
ボドゲ―マ:https://bodoge.hoobby.net/games/get-beans

参考ゲーム

  • ドラゴンの卵
  • バウザック

デザイナーズノート

『まめとり』ほど出すか出さないか悩んだゲームはありませんでした。
その葛藤をまとめてみました。

アイディアの原点(2021年6月)

中華街でご飯を食べた帰り、リゴレさんに家族で遊びに行きました。
子どもたちとハバの『ドラゴンの卵』を遊ばせてもらいました。
氷の塔からこぼれ落ちる宝石を予想するゲームです。
僕は端から見ていたのですか、もっと単純に盛り上がれるんじゃないかと妄想を巡らせ、袋から豆を出して宣言どおりに出せたら点数が入るというゲームを思いつきました。

ツォッホの『バウザック』で本物の豆を使っているのを見たときから、いつかは本物の豆を使ったゲームを作りたいと思っていました。
そして豆のゲームを作るからにはHOY GAMESさんのマメィに似たキャラでやりたいなと、その時からおぼろげながらに思っていました。

家に帰り、すぐさまテスト用のモックアップを作り、子どもたちと遊びました。案外宣言どおりの数を取り出すのは難しく、これはゲームになると確信しました。
しかし、悩んだのはそのゲーム性。単純すぎるため、このゲームでお金をいただいてもいいものか。
でも、こんなに盛り上がるゲームなんだから世の中に出したい。そんな葛藤に悩んでいました。

得点のコントロール(2021年7月)

いろいろな場面で大人も交えてテストプレイをしたのですが、やはり宣言どおりに取るのは難しく、点数がなかなか入らないことがわかりました。
最初は一番大きい数値を宣言して当てた人だけが点を獲得できるようにしていたのですが、当てたのに点が入らないとプレイヤーのテンションは下がるものです。
そこでトップ賞というのを作り、宣言どおりに当てた人は全員得点が入る。最も大きな数値を宣言して当てた人はボーナスを獲得できるようにしました。
また、よく観察すると、1個違いで外すケースがよくありました。この場合はニアピン賞として1点を獲得できるようにしました。
こうしてプレイヤーのテンションを下げないように点数をコントロールすることにしました。

白坂さんのアドバイス(2021年8月)

ジェリカフェの白坂さんがTwitter上で気まぐれ企画「制作中ゲームのレビュー受け付けます」を実施されていたので、藁にもすがる思いで応募しました。
このゲームを世の中に出すべきかどうかを迷っていました。
白坂さんからは「大人でも盛り上がりそうなゲームですね」と感想をいただき、さらに「ゲームのタイトルをもっとキャッチーにした方がいい」とか「大きさの違う豆を入れて、それは得点を高くしたら面白くなるかも」などのアドバイスまでいただきました。
白坂さんのアドバイスを受けて、タイトルを「まめとり」に変更し、黒豆(1個2点分)の存在も追加しました。

仲間のあとおし(2021年12月)

ゲムマ春に出そうか出さまいか悩んだまま、2021年の年末を迎えました。
年末休みのときにボドゲかぞくさんたちとボードゲームをして遊びました。
そして、その日の〆として『まめとり』を遊んでもらいました。そしたら、その日一番の大盛り上がり。
家に帰ってからすぐさま井上磨さんに連絡を取り、アートワークのお願いをしました。こうしてゲムマ春に向けて動き出しました。

値段の設定(2022年1月)

販売価格は1000円とはじめから決めていました。
自分がこのゲームを買うとしたらいくらなら買うかという基準でいつも値段を設定しています。
1000円ということで箱なしのチャック袋。カードは自宅プリンターの印刷で裁断は自分。丁合も自分。
カード枚数が22枚と少なめだったので決断できた仕様です。

久々の家庭内手工業(2022年3月)

イラストが完成し、自宅プリンターで夜な夜な印刷しました。
裁断は公共施設の印刷室に設置されている自動裁断機を使いました。
ここは16年前にも使ったことのある場所です。
あまりにも久々だったので、裁断機のクセなどをいろいろ忘れてしまい、かなりの数の裁断ミスをしてしまいました。
後日不足分を再印刷してようやく完成しました。

ゲムマ本番(2022年4月)

ゲムマ春で無事販売することができました。
それほど多くの数が売れたわけではないのですが、想像通りの数だったと思います。
嬉しかったのは「こういうので良いんだよ」という評価をいただけたことです。
出して良いものか悩みに悩んだゲームでしたが、みなさまに遊んでもらえる機会ができて本当によかったです。

スペシャルサンクス

リゴレの店長、ジェリカフェの白坂さん、ボドゲかぞくさん、きりんなべさん、井上磨さん、える、ここる、はる。