ガニメデ戦記Zero+

ゲーム概要

ガニメデ戦記Zero+は「ガニメデ戦記Zero」の多人数プレイ版です。
このセットだけで2~4人で遊ぶことができます。
イニシアチブカードを使うことで、戦闘順序と戦闘対象プレイヤーが同時に決まるため、スピーディなゲーム展開が実現しました。

ゲーム情報

プレイ人数:2~4人
プレイ時間:20分
対象年齢:10歳以上

カード説明

このゲームは透明カードを複数枚重ねて遊びます。
重ねたカードは1つのスリーブに入れ、1枚のカードのように扱います。

ルール(PDFファイル)

ガニメデ戦記Zero+ 日本語ルール

クレジット

ゲームデザイン:佐藤敏樹
アートワーク:高見誠
スペシャルサンクス:佐藤英瑠、陳さん
発表:2023年12月9日

他サイトの情報

ゲームマーケット:https://gamemarket.jp/game/182275/
ボドゲーマ:https://bodoge.hoobby.net/games/war-chronicles-gan…

参考ゲーム

Canvas (2021), Designers:Jeff Chin, Andrew Nerger, https://boardgamegeek.com/boardgame/290236/canvas
Mystic Vale (2016), Designer:D.Clair, https://boardgamegeek.com/boardgame/194607/mystic-…
タンクハンター (1989), Designer:吉澤淳郎, https://boardgamegeek.com/boardgame/6321/tank-hunt…
銀河英雄伝説/アスターテ・アムリッツァ会戦 (1989), Designer;加藤伸郎, https://bodoge.hoobby.net/games/lost-complete-vict…

ガニメデ戦記Zero2

ゲーム概要

209X年、ヴェール軍からの委託開発を請け負ったニガレオスは、攻撃に特化したメックと防御に特化したメックの2種類のメックの開発を行っていた。機体は研究拠点と生産拠点の両拠点で造られた。
このメックが戦線に投入されることで、ガニメデでの戦闘は早く決着がつくはずだった。メックの技術者たちはそう信じて開発を続けていた。しかし、ニガレオスの経営幹部は違う考えを持っていた。

ガニメデ戦記Zero2は「ガニメデ戦記Zero」の独立型拡張セットです。
このセットだけで遊ぶことも、「ガニメデ戦記Zero」と混ぜて最大4人で遊ぶこともできます。

ゲーム情報

  • プレイ人数:2人
  • プレイ時間:20分
  • 対象年齢:10歳以上

カード説明

このゲームは透明カードを複数枚重ねて遊びます。
重ねたカードは1つのスリーブに入れ、1枚のカードのように扱います。

紹介動画

ルール(PDFファイル)

ガニメデ戦記Zero2 日本語ルール
サイコロが足りないときは

本ゲームの内容物としてサイコロは5個しか入っていませんが、本作では攻撃力が5を超えるメックを構築することができます。このようなメックを構築したとき、可能であれば他のゲーム等に入っているサイコロを借りて使ってください(「ガニメデ戦記Zero」があればそのサイコロを使うとよいでしょう)。
サイコロが足りず、攻撃力が5を超えるメックが攻撃するときは、(3)攻撃、ダメージの判定 でサイコロを2回に分けて振ってください(1回目は5個振り、2回目は不足分に等しい個数を振ります)。1回振るごとにサイコロの出目とメックの命中精度に応じて防御側のメックにダメージカウンターを置いてください。

クレジット

  • ゲームデザイン:佐藤敏樹
  • アートワーク:高見誠
  • ルール校正、校閲:西田誠
  • スペシャルサンクス:佐藤英瑠、Gregoryさん、リゴレの店長
  • 発表:2022年10月29日

他サイトの情報

ゲームマーケット:https://gamemarket.jp/game/179852
ボドゲーマ:https://bodoge.hoobby.net/games/war-chronicles-gan…

参考ゲーム

デザイナーズノート

今回のガニメデ戦記Zero2は前作からのルール追加が少なかったため、ルールに関するデザイナーズノートは少なめです。
ゲームと小説の製作記録という形でまとめました。

2022年4月

自分の趣味全開の『ガニメデ戦記Zero』がどれくらい受け入れられるかわからなかったのですが、ゲムマ春では想像以上の反響をいただきました。増版を考えたのですが、ただ増版するのは面白くないので、メックを増やして、混ぜて遊んだら4人まで遊べる拡張を作ろうと思い立ちました。
さっそくアートワークの高見さんに連絡を取り、登場させるメックなど骨子を相談し、ゲムマ2022秋にZero2を発売することに決めました。
これがゲムマ終了1日目に決めたことです。

その後、台湾の印刷会社にも見積もりを出し、8月15日までに入稿し、9月末までに日本着となるように計画を立てました。
次のゲムマ2022秋が10月29日ですので、その1か月前に到着するような計画です。台湾から送ってもらうので、輸送トラブルなどを考慮して日程を逆算して決めました。

2022年5月

ゲムマ2022春で話題になったゲームに大塚健吾さんの『サラウアバク』がありました。僕が着目したのは「小説が同梱されている」というところでした。自分もやりたいと思い立ち、大学時代からの友人である川人忠明氏に短編小説を書いてもらうことにしました。
ガニメデ戦記の世界をもっと広げたいという思いと、僕自身が川人氏の小説を読みたいという思いが重なり、川人氏に依頼しました。
川人氏には以下の条件で執筆を依頼しました。

  • 3編からなる短編小説
  • 1編は30ページ程度
  • ネクンドゥとヴェールの両陣営の視点から描いてほしい
  • メックを登場させてほしが、メック中心でなくてもよい
  • 内容はおまかせ
  • 締め切りは8月15日

2022年6月

高見さんとZero2に登場するメックのラフなどのやり取りを開始しました。
「ガニメデ戦記」に出てきた防御に特化したメックと、攻撃に特化したメックの2つをZero2に登場させることにしました。
ただ「ガニメデ戦記Zero」の装備も持たせられるようにしなければならないため、かなりデフォルメが必要となりました。細かい調整をしていただきながら6月中にはメックのデザインはほぼ出来上がりました。

小説の作業を高見さん、川人氏、佐藤の間で共有するため、専用のSlackを立ち上げ、成果物やコメントはSlackで共有するようにしていきました。
そしてこのころ、小説をゲームに同梱する計画をやめました。その最大の理由は「小説をゲームに同梱してユーザは喜ぶだろうか」ということです。ゲームにしか興味がないユーザだった場合、興味のない小説が入っているくらいなら値段を安くしてくれと思うだろうなと考えました。だったら、小説を買いたい人が買えばいい。同梱する必要はないという結論に達し、同梱をやめました。もとは小説も台湾で印刷してゲームと同梱してもらうことを考えていたのですが、ゲームと小説を別々に進められるということで、締め切りもゲームとは分けて考えることにしました。小説の印刷は、同人誌の老舗「ねこのしっぽ」さんにお願いすることにしました。こうして小説の締め切りは9月中旬まで延ばすことができました。

2022年7月

フランスのGregoryさんという方からBGG経由で「ガニメデ戦記Zeroすげーじゃん」ってメッセージをもらいました。
とても嬉しくてメールのやり取りを重ねていたら「もっとバリエーションがあってもいいんじゃない?例えば振り直し能力とか」というアドバイスをもらいました。そこでGregoryさんのアドバイスを受け、「リロール」という能力を増やすことにしました。
それまでは、ZeroとZero2ではほとんどルールを変えるつもりはなく、多人数プレイの説明を少し追加するだけの予定だったのですが、「リロール」能力によりアイコンも増えることになりました。ということは説明書も加筆する必要があります。では加筆する内容を挙げてみようと、多人数プレイのルールなども書いてみたら、結構な文量に。。。
これではマズいということで、急遽ぼーずさんに校正・校閲を依頼することにしました。校閲をお願いしたら「チーム戦もあった方がいいですよね」「チーム戦の時はパートナーに『絆の継承』ができたら面白いですよね」と次々に新しいアイディアが生まれてきました。
これを全部まとめて高見さんにDTPをお願いしたら「こんな文量増えたら、紙面に収まりませんよ」と言われました。そりゃ当然ですよね。。。
でもさすが高見さん、うまくA3の紙にまとめてくれました。神対応ありがとうございました!

2022年8月

川人氏から小説の原稿があがってきました。あがってきた原稿を最初に読めるのは発注者の醍醐味です。
原稿の校正をしつつ、高見さんに表紙と挿絵の発注を行いました。
当初計画ではゲームと小説の表紙は同じものを使う予定だったのですが「小説専用の表紙にしませんか」と高見さんの提案を受け、小説の内容に合わせた表紙にしてもらうことにしました。
表紙はガンダムの小説をオマージュして、角川スニーカー文庫っぽいデザインにしました。

そんなこんなで過ごしているうちに、うちの家族でコロナが蔓延しました。
私もコロナにかかり、会社を10日間休みました。幸い軽い症状だったので、1週間以上はゲーム制作にあてることができました。
コロナがなかったら小説の校正が間に合わなかったかもしれません。ちょっとコロナに感謝です。

2022年9月

9月4日に原稿は上がりましたが、挿絵や巻末の広告、あとがきの内容など決めなければいけないことが山ほど残っていました。
文庫本の編集は未知の体験だったので、作業をしてくださった高見さんに明確な指示が出せなかったり、誰がやるかが決まっていなかったり、お願いしたことをすぐに撤回するなど、かなり混乱した作業になってしまいました。
やったことのないことはもっと余裕をもって、コミュニケーションを密にして作業しないといけなかったですね。反省です。
とにもかくにも9月20日に小説の入稿が終わり、これですべての入稿作業が終わりました。
そんなこんなでゲームの印刷も終わり、輸送も問題なく終わりました。

昨今の宣伝には動画が欠かせません。今回はZeroの続編だからプロモーション動画は不要だろうと考えていました。
ただ、ボドゲかぞくさんでプロモーションビデオ専用チャンネルを開設されますし、せっかくカッコいいメックを描いてもらったのだから、カッコいい動画も見たい。という気持ちがムクムクと芽生え、今回もひみつりさんに動画作成を依頼しました。短納期にも関わらず、「動画の最後に小説のプロモーションも入れてほしい」などいろいろとお願いをして、すべて思いどおりの動画を作ってもらいました。
そしてもう一つ、ガニメデ戦記、ガニメデ戦記Zeroとガニメデ戦記のプレイ動画を取ってくださっているマーマンさんにも動画作成を依頼しました。せっかくZero2なので多人数プレイで動画を撮ってほしいと、これまた無理なお願いをして、今回も楽しい動画を作ってもらいました。

2022年10月

今回のゲムマは事前試遊会が多かったように思います。
試遊会に参加すると作品を知ってもらえることはもちろん、制作者同士のコミュニケーションも取れるので、積極的に参加していきたいです。

10月の中旬に「ゲムマに行けることになりました!」と高見さんから連絡をもらいました。
当初は私のワンオペで販売する予定だったのですが、高見さんも来られるということで念願だったスタッフTシャツを作ることにしました。普段使いもできるよう、高見さんにかっこいいデザインで作ってもらいました。

ゲムマ当日は多くの方にご購入いただきました。「前作面白かったです」という声をかけていただくことも多く、そのたびに小さくガッツポーズをしていました。また、透明カードを実際に見せながら説明することで、お客様から「おー、カッコいい!」と言ってもらえるのが嬉しかったです。
今回ゲムマで買えなかった方はボドゲーマさんやイエサブさんなどで委託販売していますので、ぜひご検討ください。

今回もいろいろな方に支えられてゲームと小説を作ることができました。
今後もゲームを作り続けていきますので、よろしくお願いします。

ガニメデ戦記Zero

ゲーム概要

木星で発見された新資源をめぐり、衛星ガニメデでの戦闘は熾烈を極めた。
208X年メックを使った戦闘が本格化し、様々な装備のメックが登場した。
このときはガニメデでの戦闘があれ程までに長引くとは誰もが想定していなかった……

このゲームは透明カードを使って3体のメックに装備を施し、装備したメックを使って戦闘を行うカードゲームです。プレイヤーは小隊の隊長となり、敵部隊を殲滅することを目的とします。

ゲーム情報

  • プレイ人数:2人
  • プレイ時間:20分
  • 対象年齢:10歳以上

カード説明

このゲームは透明カードを複数枚重ねて遊びます。
重ねたカードは1つのスリーブに入れ、1枚のカードのように扱います。

紹介動画

ルール(PDFファイル)

ガニメデ戦記Zero 日本語ルール

クレジット

  • ゲームデザイン:佐藤敏樹
  • アートワーク:高見誠
  • ルール校正、校閲:西田誠
  • スペシャルサンクス:佐藤英瑠
  • 発表:2022年4月23日

他サイトの情報

ゲームマーケット:https://gamemarket.jp/game/179246
ボドゲーマ:https://bodoge.hoobby.net/games/war-chronicles-gan…
Board Game Geek:https://boardgamegeek.com/boardgame/359822/

参考ゲーム

デザイナーズノート

今回もたくさんの出来事がありましたが、トラブルはなく楽しくゲーム製作ができました。
自分たちの趣味全開のゲームですが、どんなふうに作ってきたかを紐解いてみたいと思います。

ガニメデ戦記Zeroの着想

2019年の春のこと、リゴレでOKAZU brandの林さんと『ミスティックヴェール』を遊んだときに、透明カードを使ったゲームを作りたいという衝動にかられました。
自分だったら何を作るかを考えたときに、開発中だったガニメデ戦記をすぐに思い浮かべました。
ガニメデ戦記は210X年の話、時代背景をそれよりも前にして、メックの種類は少ないけど装備をいろいろ交換して戦うゲームにしよう。
ゲームのコンセプトはすぐに固まりました。

クリアカードの試作

とにかく透明カードを作りたいという気持ちが先行してまずはテストキットを作りました。
作ろうと思い立ったのは、印刷所の印刷メニューにクリアファイルというのがあったからです。
「そっか、クリアファイルに印刷できるのか」と気軽に考え、手元にあるクリアファイルにインクジェットプリンタで印刷してみました。
が、失敗。
インクがはじかれ、指でこすったら跡形もなく消えました。
他になにかないかと考えて浮かんだのがOHPシートでした。
今から30年ほど前の、プロジェクターが普及してない頃に良く使っていたものです。今でも売っているんですね。
インクジェットプリンタ用のOHPシートを買ってきて印字したところ、インクは定着したけど発色が悪い。
どうしたらいいんだろうと考えあぐねてるときに、クリアファイルを見てみると、裏が白く塗られてる。
そうだ、裏を修正液で塗ればいいんだと思いつき、トライしてみたら、見事に成功。こうしてテストプレイが出来るようになりました。

ゲームシステムのデザイン初期

僕の中では武器カードを重ねるのがおもしろいのであって、戦闘フェイズは答え合わせのような位置付けでした。

なので、戦闘フェイズはなるべくシンプルにしようと考えました。
カードスペースを考えて、パラメータは4つにしようと最初から考えていました。
そして、あちらこちらのパラメータを見ずに解決できる方法を模索しました。
しかし、なかなか良い方法を見出だすことができず、半年ほどが過ぎ去りました。

ブレイクスルーのきっかけは『ウォーチェスト』でした。
バックからコインを引いて、そのコインが行動できるというシステムです。

『ウォーチェスト』に触れたとき、30年ほど前に遊んだ銀英伝のウォーゲームにもチットを引いて行動順を決めるシステムがあったなぁと思い出しました。

このシステムならばゲーム中に行動回数というパラメータを意識しなくても済みます。
これなら行けると確信を持ち、開発は前に進み始めました。

テストプレイ中、何度か「チットで攻撃順を引くのはランダム性が高すぎるから、行動回数ではなく行動順にしたらどうか」というアドバイスをいただきました。

確かにそれでも良いのですが、僕が再現したかったのはシャアザクは他のザクより3倍速く動けるという設定でした。

そのため、攻撃回数を多くするという設計にしました。
ランダム性はあるかもしれませんが、自分がやりたかった世界観は再現できたつもりです。

ゲームシステムのデザイン中期(内部テストプレイ)

最初は『ウォーチェスト』に着想を得たせいか、ヘックスマップで移動しながら敵と戦うというゲームにしていました。

しかし、長男とテストプレイをしているときに、相手が逃げ回ってしまいゲームが長引くことがありました。

本当にマップが必要なのかを考え直したときに、『タンクハンター』のように叩きあうだけのゲームでよいのではないかと考えなおしました。

そのあと、前列後列の概念を入れたテストプレイも繰り返しましたが、この戦闘の説明に3分以上かけるのであれば、単純に攻撃するだけのゲームではよいではないかと開き直りました。

製造コストの削減

移動用のボードをなくすことができたので、コスト面ではだいぶ安くなりました。

もっとコストを減らすことはできないかと考えたときに、メックの装備を選ぶときに使っていたボードも他の手段で代替できないかと考えました。

装備選択時のボードはいらないかとも思ったのですが、透明カードを使うので、テーブルによっては見えづらくなってしまう。
それをどう解消しようかを考え続けました。

そしてある時、袋の上に並べればいいじゃないかとひらめきました。
そこで、ちょうどいい袋の大きさにするため、袋のサイズを特注で作ってもらうことにしました。

袋はもともと必要なコンポーネントだったのですが、その袋に2つの役割を持たせることでボードを排除することができ、箱のサ イズ縮小も実現できたので、大幅なコスト削減ができました。

ゲームシステムのデザイン終盤(継承)

リゴレの店長と遊んだときに「負け始めると勝てないですねぇ」という言葉をいただきました。

基本的にはシミュレーションゲームなのだから、それで仕方ないと考えていましたが、やはり気になっていました。

いろいろと考えているときに「破壊されたカードは裏返しにするのだから、それを使って何かできないだろうか」と考えました。
イメージ的にはテレビゲームのボンバーマンで負けたキャラクターがゲームの外から爆弾を投げ込んで邪魔をする感じです。

考えに考えを重ねた結果、カード裏に上昇するパラメータを書いておいたら、逆転の要素になるのではないかとひらめきました。
増加させるのはHPと命中率ということにしました。

HPは体力という意味だけでなく、装甲の厚さや、回避能力の高さも表しているので、仲間が死んで覚醒して回避能力が向上する。
命中率は神懸かった精度で戦闘ができるようになるというZガンダムなどで仲間が死んで残った者に残留思念が取り憑く感じを再現しました。

Twitterでこの現象について名前を募集したところ、前田部長の「魂の継承」が一番しっくり来たので、ルールとして採用しました。

ゲームシステムのデザイン終盤(校正)

227さんでテストプレイをしているときに店長から「タンクみたいな役割のメックが活躍できないですかね?」という言葉をいただきました。

タンクとはHPの高いキャラクターのことで、タンクが相手の攻撃を引き受け、それ以外のキャラクターが相手を攻撃するという戦略をとるときに使います。

そのときのルールでは先に能力の高いメックを攻撃するのが常套手段になってしまうので、タンクが活躍することができませんでした。

仕方ないなと思いつつ「タンク」という言葉を引きづったまま、説明書の作成を進め、説明書の校正段階までもっていきました。
今回のガニメデ戦記Zeroの校正・校閲はぼーずさんにお願いしました。

ぼーずさんがかなり優秀な方で、「ここはこうした方がいいですよ」とか、「ここはこの表現の方が伝わりやすいです」といったアドバイスをガンガンしてくれました。

その中に「防御側は攻撃を受けるメックを選べないルールですよね」というコメントをもらいました。

ぼーずさんはルールの誤解を防ぐための確認だったと思うのですが、僕にとっては最高の提案でした。

今まで、『タンクハンター』などのゲームから攻撃対象は攻撃側が決めるという固定観念が自分の中にありました。

ですが、攻撃対象を防御側が決めれば、タンクのような役割のメックを作ることができるのです。この発想は目から鱗でした。

アートワークへのこだわり

カードのデザインについては、何度もアートワーク担当のたかさんと議論を繰り返しました。

たかさんとは年齢が近く、見て育ったロボットアニメも似ているので、「マクロスのファランクスみたいなやつ」とか、「近接武器はパイルバンカーにしましょう」など、意識あわせがやすかったです。

ああだこうだと話し合うのが楽しかったです。

カード化する前にイラスト段階で見せてもらったところ、想定より数がひとつ多い。

「たかさん、ひとつ多いですが。。。」と伝えると、「あ、ほんとだ。楽しくて描いちゃいました」と。

急遽パラメータを調整し、新たな武器を追加しました。

謝辞

今回も多くの方にお世話になりました。

アートワーク担当のたかさん、テストプレイに付き合ってくれた息子の英瑠、いろんな方とテストプレイしてくれたアニマルウィップのレグルスさん、持ちこんだゲームをいつも快く遊んでくれた227の店長、いつも励ましてくれたリゴレの店長、校正を担当してナイスアイディアまでくれたぼーずさん、緑と赤の見にくさを教えてくれたましうさん、透明カードについての情報をいろいろと教えてくれたハセカワさん、魂の継承の名前を考えてくれた前田部長、英語翻訳のサイゴウさん、印刷所のNikkiさん、動画を作ってくれたひみつりさん。

そしてこれから遊んでくださるたくさんの皆さん!
皆さんに支えられてゲームはできています。この場を借りてお礼を申し上げます。